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コンベヤ 製作依頼|種類・特徴と選び方のポイント【完全ガイド】製作を依頼する前に知っておきたいこと

2025-09-27
カテゴリ:はこぶ 
重要
ベルトフィーダ
ベルトフィーダ 安定供給装置に使われる
コンベヤ(搬送機器)は、工場・プラントなどにおいて「物を移動させる」基本装置です。しかし、「どのタイプを選ぶか」「仕様をどうすればよいか」「製作をどこに依頼すべきか」などで悩む企業様は少なくありません。本記事では、コンベヤの代表的な種類・特徴をわかりやすく解説しつつ、製作依頼前に押さえておくべきポイントを整理しました。

目次

1.コンベヤとは?役割と用途

2.主なコンベヤの種類と特徴

3.製作依頼前に決めておきたい仕様要件

4.自社設計 vs 標準機 vs フルカスタム — メリット・注意点

5.製作依頼先を選ぶ基準とチェックリスト

6.よくある質問(FAQ)

7.まとめ/コンベヤ製作依頼の流れ



1. コンベヤとは?役割と用途
旋回ベルトコンベヤ 架台が旋回するので広範囲に荷下ろし出来る
コンベヤ(conveyor, 搬送機器)とは、製造ライン・物流ライン・選別施設などで物品・原料・材料・半製品などを連続的に搬送する装置の総称です。

その目的・役割には、しばしば以下が含まれます

生産ラインの自動化・省力化

製品や部品の定位置移送

破砕機・選別機・検査機・包装機との連携

高速搬送、精密搬送、重荷重搬送などの対応

用途や搬送条件(形状、材質、温度、搬送速度、環境、床スペースなど)により最適な方式が異なるため、種類・特徴を理解したうえで適切に選定することが不可欠です。

2. 主なコンベヤの種類と特徴
エプロンコンベヤ 衝撃や高温・重荷重に耐える搬送面をもつ
以下は代表的なコンベヤ方式と、それぞれのメリット・課題・適用例です。
種類
概要
特長・利点
注意点・制約
ベルトコンベヤ  
平ベルトをローラで循環させ、物品を搬送
構造が単純で汎用性が高い。コスト面でも優秀
 高速化や重荷重用途には不向き。ベルト材質・形状選定が重要
チェーンコンベヤ
強力なチェーン+アタッチメント(バケット・スクレーパー等)
高荷重・耐久性重視、重量物や粗粒物の搬送に適 
コストが高め。騒音・メンテナンス性・チェーン寿命に注意
エプロンパンコンベヤ
受板(エプロン)をエンドレス化し、物品を搬送
鋭利・油分多・落下衝撃あり物にも耐える頑強構造
高速搬送には不向き。重量・設置スペースに制限あり
スクリューコンベヤ
らせん板を回転させて物品を押し出す
粉体・粉粒体・粒状物の搬送に適。密閉可能
異物混入・付着性物質には不向き。メンテナンス性要配慮
空気圧送コンベヤ(エア搬送)
空気流とともに粉体を管内で搬送
軽量・細かい粒状物の長距離搬送に強み。構造がシンプル
比重・粒径の制限あり。圧損設計やフロー条件検討必須
振動コンベヤ
本体を振動させて物品を前進させながら搬送
粉体や小物の連続搬送に利用。シンプル構造
振動対策・騒音・搬送料の制限あり

(上記は代表例であり、用途・現場要件に応じて、複数方式を組み合わせたり変形版を用いるケースもあります。)

コンベヤベルトの表面形状の分類(素材・構造別)

平ベルト、桟付きベルト、ひれ付きベルト、横桟/波桟付きベルトなどに分類され、速度・搬送角度・滑り防止性などを考慮して選定する必要があります。



3. 製作依頼前に決めておきたい仕様要件
プッシュチェーンコンベヤ 木材をはこぶ
お客様の望むコンベヤ製作依頼する際に、設計者に明確に伝えるために、以下の仕様要件は事前に整理しておくとスムーズです。

  • 搬送物の形状・寸法・材質・重量

  • 必要な搬送速度・スループット(時間あたり搬送量)

  • 設置スペース(長さ・幅・高さ制限)

  • 傾斜・カーブ・縦搬送の有無

  • 環境条件(温度/湿度/粉塵/水濡れ/腐食性など)

  • 騒音制限、振動制御、メンテナンス性

  • 駆動方式(モータ容量・制御方式・減速機など)

  • 材質・表面処理仕様(ステンレス、耐摩耗鋼板、防錆処理、塗装仕様、メッキ処理など)

  • 安全装置(防護柵、センサー、停止装置など)

  • 保守・交換部品設計(点検口・点検用歩廊・階段)、将来拡張性

これらをあらかじめ整理しておくことで、見積もり精度を高め、仕様の食い違いを防止できます。
4. 自社設計 vs 標準機 vs フルカスタム — メリット・注意点
スクリューコンベヤ らせん状の羽根が回転する。耐摩耗処理付羽根。
方式
メリット
デメリット・注意点
依頼主が設計したもの(自社設計)を製作依頼する
仕様自由度が高い。仕組み最適化できる
設計ノウハウがないとリスクが高い。設計ミス・コスト増の恐れ
既製標準機ベース改造または類似品製作
コスト抑制・納期短縮が可能
標準機の制約により最適化が難しい場合あり
フルカスタム設計・製作
完全に現場条件に最適な仕様設計が可能
初期コストが高く、設計〜試作・調整期間が長くなる可能性あ

依頼先には、自社の実績事例・設計力・調整対応力を確認して依頼することをおすすめします。
5. 製作依頼先を選ぶ基準とチェックリスト
エプロンコンベヤ 2000ミリ幅の超耐荷重・耐衝撃性の搬送面をもつ。
製作先を決める際のチェックポイントを以下に整理します。

1.実績・導入事例の有無
→ ✅自社と同じ業界または近しい業界・搬送物での実績があるか
 机上では読み切れない事案が多数あり、経験に勝るものはない。

2.設計能力・技術力
→ 担当設計者の経験と設計力 依頼先企業の協力体制 CAD/CAEシミュレーション/自動制御対応力など

3.素材・加工設備・品質管理能力
→ 溶接、板金、切削、表面処理設備の体制

4.調整・試運転対応
→ 現地据付・調整・立上げ支援対応可否

5.保守・メンテナンス体制
→ 消耗部品・交換部品提供力、アフターサポート能力

6.納期・コスト見通し
→見積依頼時の仕様書と製作仕様書の確認および見積書

7.安全性・法規適合性
→ 労働安全基準、機械指令対応の経験

8.拡張性・変更対応
→ 将来の改造・ライン追加対応力


6. よくある質問(FAQ)
大型搬送ベルトコンベヤは、現地で組み立てられることがおおい。
Q. 初めてコンベヤを導入するが、どこから進めればよいか?
A. まず搬送対象物・搬送量・設置スペースなどの基本仕様を整理し、複数社に概要仕様でコンセプト見積もりを依頼するのが一般的です。

Q. メンテナンス性を高めるにはどうすればよいか?
A. 点検アクセス性の確保(分解容易性)、摩耗部交換構造、潤滑方式、センサー監視機能の搭載等がポイントです。

Q. 予算が限られているが、妥協すべきでないポイントは?
A. 駆動系・安全装置・粘着物・異物対策・防塵性などは妥協しない方が後トラブルを防げます。


7. まとめ/コンベヤ製作依頼の流れ
急傾斜コンベヤ ヘッド部
垂直ベルトコンベヤ 波桟+横桟+平ベルトの複合ベルト
自社の搬送要件を整理

1.複数社に仕様概要+見積もり依頼

2.提案比較、質問・仕様調整

3.詳細設計・試作検証

4.製作・納品・据付調整

5.保守・メンテナンス性の検討

搬送ラインの要となる装置であるため、仕様検討と依頼先選定を慎重に進めることが成功の秘訣です。
御社がコンベヤ製作を検討する際には、ぜひお気軽にご相談ください。
フライトコンベヤ 強力チェーン一本にレーキがついている。ケーシングを掻き上げていく。木材チップ用。
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